2020.7.10Fri - 2020.8.6Thu
H.P.FRANCE WINDOW GALLERY MARUNOUCHIより、池田愛個展の開催をお知らせ申し上げます。
木版画の技術を用いて、どこか懐かしくも妖しい独特な世界観を魅せる池田愛。今回の個展でご紹介する 「少女シリーズ」と「B.A.Uシリーズ」の2軸は、ともに作家の生活や今までの経験から着想を得たシリーズとなります。
作品を眺めることで、描かれたイメージが頭の中で一つの物語に出てくる登場人物のように繋がりはじめ、 まるで思考が弾むような感覚を覚えます。
お近くにお立ち寄りの際はぜひ、ご高覧くださいますようお願い申し上げます。
「少女シリーズ」
池田初のシリーズ展開となる「少女」は、ひとりの人物の版に違った色や髪型、額を重ね、私たちが他人に対して持つ印象がいかに曖昧かを表現した作品です。
同じ顔立ちに重ねられるそれぞれの印象は、まるで私たちが見ているもの自体を変えていくよう。しかしそこには共通した「少女」が存在する。そんな不確かな私たちのものの見え方(捉え方)を改めて考えさせられることでしょう。
「思春期の頃の少女(自分)のようだなと思い制作したシリーズです。
額も変わるだけで印象が変わることを見てほしかったので、作品によってバラバラになっています。見てくださる方の好みも様々で、私自身反応を楽しめるものとなりました。」
-artist Ai Ikeda
「B.A.Uシリーズ」
"BAUHAUS"から名付けられた「B.A.U」シリーズは、バウハウス・シアターワークショップの造形主任であったオスカー・シュレンマーのバレエ衣装から着想を得ています。
「抽象」「機械化」といった徴候が著しかったバウハウスの時代。円形を描くワイヤーや球・立方体などの抽象的モチーフで構成された衣装を身に纏い、リズミカルで機械的な限定された振り付けを与えられたダンサーたちの舞台は「機械か、マリオネットかのような」などと一般に評されました。 しかし、そんなデザインの中にも池田は「人間らしさ」を見出します。
人間や動物といった「生」のモチーフと抽象的な形とが重なり合った作品は、まるで釈然と美しく佇むようでもあり、音楽と共に動き出すような華やかさを持ち合わせてもいます。
1983年生まれ
日本とスイスの二拠点をベースに各地で活躍する木版画家 カリグラフィーへの熱意と緻密なセンスにより、木版の伝統的な技法をベースに現代性を取り入れた 作品制作を中心とする。 水彩、木版画、インク、レジン、ドライフラワーなど様々な素材・技法を混ぜ合わせた制作や、他の アーティストとのアニメーション制作等も行っている。
〒100-6301 東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング1F
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