2021.5.26Wed - 2021.6.26Sat
hpgrp GALLERY TOKYOより、前田麦による個展「Serendipity」の開催をご案内申し上げます。
日用品や道具など身近にあるものに新しい命を吹き込むように作り出される前田の作品は、素朴な驚きと遊びごころに溢れています。しかし、ごく普通のもの、例えばスタンプやリボンなど、に本来の用途から離れた姿やイメージを与えるには、素材に対する深い観察と理解、そして既成概念に捉われない自由な想像力が必要です。
これは「工夫と思考の連続」に他ならず、前田の作品にはまるでこのプロセスが生み出す音が聞こえてくるかのような楽しさが宿っています。
前田の作品のもう一つの重要な要素として、北海道の自然環境があります。札幌で生まれ育ち、現在も札幌で活動する前田は幼少期から豊かな自然に触れ、その魅力を理解していました。動植物の有機的な形状や、季節や年月により変化・循環する過程、その全てに自然界の明確な根拠があるということ。札幌から少し足を伸ばせば広がる壮大な自然に包まれて生きているという感覚が、前田の作品に独特の柔らかさをもたらしているのかもしれません。
前田は手法や素材により数多くのシリーズ作品を制作していますが、本展では無機質なピクセル画にカーブを与えることで生命感を宿らせる「Pucker & Bloat」、カリグラフィーペンの独特な線を生かした「Charagraphy」、時代の流れとともに不要論も持ち上がる印鑑を用いた「STANP BY ME」の各シリーズをご紹介します。
独創的な見立てにより、偶発的な発見を必然的な形に昇華させる前田麦の世界観をこの機会にぜひお楽しみください。
Artist comment:
今回の展示では、この10年で培ってきた様々な試行・実験作品の中の
いくつかの手法を選んで発表しています。
一見、バラバラに見えるそれぞれのシリーズも、
数十年、数十個と試し、俯瞰で見ると大きな川の流れのように全て繋がっています。
この川の流れはこれからも続きますが、
一旦今の流れを切り取って見ていただければ幸いです。
ー 前田 麦
「PUCKER&BLOATシリーズ」
板キャンバス、アクリル/2021
1974年生まれ。
札幌出身・在住。
北海学園大学経済学部卒。
イラストレーションをベースとして、平面、立体を問わず様々なアプローチで作品を製作。
近年では、リボンを使ったアート、「Ribbonesia(リボネシア)」、
スタンプコラージュ 「STAMP BY ME(スタンプ・バイ・ミー)」などを発表。
Instagram:https://www.instagram.com/bakumae/
Ribbonesia:https://ribbonesia.com/
主な個展
2021 CORN HUSK DOLL TALISMAN/ nostosbooks / 東京
2019 STAMP BY ME / PLACE / 東京
2017 RIBBONESIA MURMUR展 / クラークギャラリー / 札幌
2017 RIBBONESIA MURMUR展 / PLACE / TOKYO / 東京
2016 自由研究展 / space SYMBIOSIS / 札幌
2016 PARTY ANIMAL展 / PLACE / TOKYO / 東京
グループ展
2020 RIBBONESIA ”The Wunder Plants” Collaboration with TERRA
CIBONE CASE / 東京
2018 RIBBONESIA 「PARCO 京都展」 / PARCO MUSEUM IKEBUKURO / 東京
2018 BEING GREEN , BEING WHITE展 / space SYMBIOSIS / 札幌
2018 BEING GREEN , BEING WHITE展 / 金津創作の森 / 福井
〒107-0062 東京都港区南青山5-7-17 小原流会館B1F
tel 03-3797-1507
email art@hpgrp.com
open 12時〜19時
close 日曜・月曜・火曜
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